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マイホーム購入・気になるお金のこと

ローン対策・借入可能額を計算する

前回、毎月返済可能な金額は、約6万1千円となりました。 では、今回は住宅ローンや金利についてお話していきます。

パパ「6万1千円って少ない金額じゃないですか?」
「この金額で、本当に住宅ローンが借りられるんでしょうか。」

そうですね。金額だけ見れば、そう考えるのが自然かもしれません。
まずは、伊居名さんの年収やボーナスのことなどを整理して表にしてみましょう。

ご主人の収入・定年・退職金
 年収  500万円
 月収  33万円
 年間ボーナス  104万円
 定年  62歳
 退職一時金  700万円
マイホームについて
 購入希望額  3,000万円
 自己資金  500万円(頭金+諸経費200万円含)

次に、借入可能額と年間の返済額を年収から逆算して出してみましょう。
一般的に、物件購入金額のの90%の貸付額、年間返済額は年収の23〜25%、最近では限度額を40%以内とすることが多いようです。
あくまで民間の金融機関でのお話なので、その他の金融機関では、それ以上の貸付や返済額で借りられる場合もあります。

ご主人の年収が500万円ですから、ローン返済期間35年、金利が3%として、年収の23%を年間返済額として、計算してみましょう。

借入可能額
借入可能額

年間の返済額が115万円、つまり12ヶ月で割ると、約9万6千円ということになりますね。

ママ「月々9万6千円の支払いなんて…。6万1千円とはほど遠い金額だわ。なんとかならないかしら。」
「それに、金利についてもよく知りたいわ。3%じゃなきゃだめなの?」

変動金利や固定金利選択型なら、3%以下の金利も可能です。上記は、3%の固定金利で計算した額ですので、次は、金利についてのお話をしましょう。
住宅ローンの金利には、3つのタイプがあり、どの金利を選択するかで返済額が違ってきます。

【固定金利】
適用金利が一定のため、将来金利上昇などのリスクがない。また、将来的な家計の計画が立てやすいので、長期的なローンを組む場合、一般的に固定金利を選ぶことが多いです。
ただし、低金利時は負担が大きくなることもあります。

【変動金利】
自己資金が高く、短期間でのローンを希望する場合、また、低金利時にこの「変動金利」が有利と言われています。
金利が変動するため、将来的な見通しが立てにくく、長期的なローンではリスクが高いと言われています。

【固定金利選択型】
固定金利期間が終了した後、固定金利か変動金利を選択できるのがメリット。自分に合った金利を固定年数ごと、その都度選ぶことができます。
銀行などでよく利用されていて、固定金利期間が長いほど金利が高くなることが多いようです。
また、変動金利と違い、増額幅に上限がないため、金利上昇時の返済額が大幅に増えるというリスクがあります。

ママ「金利は低い方が払いやすいんじゃない?と思うんだけど…。どうなのかしら。」
「やっぱり低い金利の方が魅力的だわ。」

「変動金利」は、当初は低い金利が魅力的で、ついそちらを選んでしまいたくなる気持ちはわかります。
確かに、金利を3%より減らすことができれば、借入可能額も増やすことができるんです。
でも、変動金利は固定金利と違って一定の金利ではないので、注意が必要です。

「変動金利」の金利は、半年ごとに見直されます。
返済額は5年ごとの見直しのため、返済額は5年間固定となります。
また、返済額の増加率も、大きく増加することもなく、増加率は最大25%までと、決まっているんです。

パパ「金利が上がっても返済額が大きく変わらないんですね。」
「それはつまり…少しずつしか元金が減らないということですか?」

そうなんです。返済額のうち、ほとんどが利息分を占めてしまい、元金が減らないなどのリスクがあるんです。
最悪の場合、利息分が毎月の返済額を超えてしまい、「未払利息」として債務をかかえてしまうことにもなりかねないんです。

伊居名さんは35年の長期ローンをご希望されているのですから、固定金利の方が、将来的な見通しを立てやすく、安心です。
それに、ちょうど今は金利上昇期なんです。

ママ「毎月返済していても、利息分を払い続けるだけ、なんてことになったら…。怖いわ。」
「今は金利が上昇している時期だから、固定金利を選べばいいのね。」

そうですね。逆に低金利時なら、同じ返済額で金利が低いわけですから、元金が早く減るので利息が少なくなるんです。
金利の変動率や、自己資金などを考えて、自分に合った金利を選ぶのが大切ですね。

パパ「なるほど。金利については、しっかり考えないといけないんですね。」
「でも、結局毎月の返済額は変わりませんよね。」

では、次に頭金についてお話したいと思います。
頭金が多く、借入額が少ないほど、返済のリスクは少なく済みますよね。

先ほどの借入可能額の計算で、物件購入金額の90%を貸付額とする場合が多いと言いましたが、
本当は、物件購入金額の80%を貸付額とし、残りの20%を頭金と考えるのが理想的だと言われているんです。
ですが実際は、20%の頭金を用意できるほどの自己資金を調達できない方が多く、マイホーム購入をあきらめてしまうケースも少なくないのです。
可能であれば、頭金を多く準備して、難しいならば、生活費の面を見直す必要がありそうですね。

理想の頭金

現在は自己資金の500万円を頭金にということでしたよね。実は、住宅購入時にどうしても諸経費という形で200万円ほどかかってしまうんです。
ですので仮に、余裕を持って700万円にしてみてはどうでしょう。
たとえば、ご両親にご相談なさるとか、貯蓄を増やして数年後の購入を目指すなど、方法はありますよ。

パパ「700万円か…。そうですね。なんとかしてみます。」
「借入額を増やすより、頭金を増やすことを考えた方がいいかもしれませんね。」

はい。ただ住宅購入後、貯蓄が全くない状態になるのも危険ですから、現在の生活費3ヵ月分くらいの貯蓄は用意しておきたいものです。

先ほど出た返済額で難しいのでしたら、あとは生活費などの面で見直しが必要かもしれませんね。
せっかくマイホームを購入しても、日々の暮らしが赤字になってしまったら大変です。
例えば、収入アップの見込みなどがあれば、その分を返済にあてられますよね。

ママ「そうね。パートで働いてみようかしら。きっと貯蓄も増やせると思うの。」
「月々7万円収入が得られるとして…。年間84万円も収入がアップするわ。」

その意気です。先が少しづつ見えてきたのではないですか?

それでは、次回はキャッシュフロー表を作って、現在のライフプランを具体的に検証していきましょう。

キャッシュフロー表で比較

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